コンビニで電子マネー購入を装った高齢者への特殊詐欺を未然に防いだとして、
本校3年生相当の平田陸翔(りくと)さんが、兵庫県警川西署から感謝状を贈られました。
事件が起こったのは5月29日の午前中。79歳の女性が1人で来店し、
落ち着いた様子で、レジにいた平田さんに電子マネーの買い方を尋ねてきたそうです。
最近、高齢者をターゲットにした特殊詐欺が増加しているところから
平田さんがアルバイトをしているセブンイレブン川西能勢口駅前店では
普段から電子マネーを買う高齢者に目配りするようにしていたといいます。
そこで、平田さんは女性のスマートフォンを確認させてもらうことに。
すると「3000円の電子マネーを買うと50万円もらえる」とのメッセージが。
不審に思った平田さんは、すぐに店長に報告。詐欺と確信した店長が女性に
「詳しい人がいるから警察に相談してみませんか」と女性に促し110番通報しました。
事件が起こる少し前に、女性には“芸能事務所に所属する男性”を騙る人物から
送り先のミスを装った間違いメールが送られてきたそうです。
それを機に女性は男性とやり取りをしていたのですが
「引き続き連絡を取るために必要」と電子マネーの購入を指示されていたそうです。
このように高齢者を対象とした電子マネーで架空の料金を支払うように求める手口の
特殊詐欺が増加しているのを受けて、このコンビニ店では
「高齢者の電子マネー購入に注意を払おう」と店員に呼びかけていました。
その成果で、これまでに7回も特殊詐欺被害を未然に防いできたそうです。
兵庫県では、今年に入って5月末までに架空請求による詐欺が急増し
135件に上っているそうです。これは前年よりも84件も多く
その被害額は、約2億4千万円に上り、特殊詐欺全体の約4割をしめているそうです。
「お客さんが大切なお金をだまし取られなくて良かった」
と語る平田さんは、今年度3年生相当。卒業後は、韓国への語学留学を考えているそうです。
「K-POPが好きで、韓国語に興味がわいて、ぜひ習得したい」とか。
そして、語学学校を卒業したら韓国の大学に進学して経済を学びたい、とも。
「日本と韓国の橋渡しができるような人になるのが夢です」と。
今回の感謝状授与が、平田さんの夢実現への大きな動力になることでしょう。
※参照:神戸新聞NEXT/2021年6月27日