啓蟄や 陽に向かひて 首あげ
みなさん、こんにちは。向陽台高校校長の和泉秀雄です。
3月5日は、二十四節気の啓蟄に当たります。
二十四節気とは、明治時代の初めまで使われていた太陰暦で
季節を表わすための工夫として考え出されたもので、
一年を二十四に等分し、その区切りと区切られた期間とに
名前をつけたもののことです。
ニュースなどでよく「今日は立春、暦の上では春ですが…」
などというコメントを耳にしますが
これも二十四節気に基づいているのです。
啓蟄は、この二十四節気の三番目に当たり、
「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出れば也」とされていて
冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃という意味を持っています。
春の到来で、いよいよ自然界が動き出す、ということでしょう。
学校生活でいえば、今は新学期に向けて準備をしているときですね。
本格的な春到来に向けて、動き出そうか、というときです。
まさに、啓蟄を迎えているといえるのではないでしょうか。
新型コロナウイルスの流行によって世間は大騒ぎをしています。
春休みを前にして休校する学校もあれば
卒業式を取りやめる学校もあります。
教育者の一人として、とても残念なことだと思いますが
若い人たちの安全・安心を考えると
これも致し方ないことだと感じているところです。
止まない雨はない……と申します。
新型コロナウイルスもそのうち終息のときを迎えることでしょう。
必要以上に怖れず、しかし、油断をすることなく
清潔を心がけた日々を過ごすことで過から免れることが
できることと信じています。
こんなときだからこそ、
みなさん、陽に顔を向けて、来るべき春に向けて
しっかりと準備をはじめてください。
春に向けて、動き出してみてください。
私たちは、啓蟄で動き出したみなさんと
寄り添い支えてまいります。
向陽台高等学校 校長
和泉 秀雄