こんにちは、文芸部です。
今回も前回同様お話を作ってみました。
タイトルとあらすじを考えて写真は各々好きなものを持ってくる。
簡単なようでこれが難しく、
写真を先に見ると思考は案外固定化されてしまうのだと知りました。
もう少し柔らかい頭を持ちたいものです。
今回は全部で3つの作品になります。
写真、タイトル、あらすじは個人の自由で。
ぜひ、楽しんでお読みください。
『存外悪くは』井手柊
貴方はカラスと聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?
不気味?狡猾?不吉?
ですが意外にも、古来よりカラスは神秘的なものとして
信仰の対象にされてきました。
かのアーサー王伝説では、アーサー王が魔法でカラスに姿を変えられ、
それ以降イギリスではカラスを傷付ける行為は王への叛逆とも言われ、
それこそ不吉なことを呼び寄せるとされています。
他にも旧約聖書のノアの方舟には、炯眼ということで
最初に外に放たれ偵察の役目を任される話もあります。
世の中「実は」なんてことはよくあるもので。
今風に言うと「ギャップ」なのかもしれない。
これよりお話致しますのはそんな「実は」と「ギャップ」に悩まされる男の話です。
『箱入りうさぎの奮闘記』岡本颯希
――やってきた、ヤツが。今日もやけに高い声を出しながら近づいてくる。
そしてわたしを狭いおうちから出し、わたしを撫でるのだ。
しかし今日はなんだか感じが違う。もっともっと小さいおうちを、
さあ入れと言わんばかりにわたしの前に置く。いやな予感がする。
これはまさか――爪切りの前兆――⁉
爪切りとおうちに帰るのが嫌いなうさぎと飼い主の戦いが、今始まる!
『○月△日、おひるね』南部咲希
「#3LT`@S$4」
よくわからない言葉。
ホワホワして時々ボウボウして。
なんでか嫌いになれないからしょうがないなと逆毛を治す。
分かりたいとは思わない。同じように尻尾を振る癖がないから、
言葉を通じて喜びを感じることなんてない、
そう思っていたのになんでか君のことが気になってしまう。
君の言葉で話してみたいと思ってしまう。この感覚は一体なんだろう。
君の名前は?
ああ、やっぱりわからない。
ぼくはね、毛布っていうんだよ。
これからよろしくね。
2代目わんこと先輩毛布の愛と命の物語。
いかがだったでしょうか。
前回とは違いタイトルの指定をしなかった分、
より個人の色が濃く出たと思います。
言葉の使い方や表現方法。
読んできたものだったり見てきたものだったり、
それぞれの違いが文章になることで
見やすくなったのではないかなと思います。
文芸部ではたくさんの話をします。
部活のことはもちろん、
自分の好きなものや日常の中で発見したことなど。
一見どうでもいいように思ってしまうことでも
楽しく話しています。
私はそういう他愛もない話から
いろんなことに繋げて話を作っていくことが多いので
多種多様な文芸部の子たちと話す一瞬がすごく好きです。
もちろん、真面目に作業することもね。
今後も部誌とミニ本作りに精を出していこうと思います。
文芸部をどうぞよろしくお願いします。
☆文芸部
毎週二回(火曜日と木曜日)に活動中。
主に年2回の部誌作りと2期前半から始めるミニ本作りを中心に動いています。