令和3年度Ⅱ期後半
日本文化論
手紙を書こう

最近、デジタルツールが普及したことで
文字が「書くもの」から「打つもの」になってきています。
また、LineなどのSNSが一般化したことで
手紙を書く機会もめっきり減っています。

このような状況の下、
多くの人々がコミュニケーションに即応を求め
行間を読むことなく字面だけを追いかける傾向に
あるように思われます。

そこで、Ⅱ期後半の日本文化論のスクーリングでは
「手紙を書こう」というタイトルで
手書きによる文章づくりの体験をしてもらいました。

11月19日(金)から12月17日(金)まで
合計4回にわたって行われたスクーリングを通して
生徒たちは、手紙が持っている魅力を大いに感じてくれました。

第一講では、手紙の効能や歴史を学んで基礎を身につけました。
「?」「!」のやりとりが交わされたビクトル・ユーゴ―の
世界一短い手紙のエピソード紹介など興味が持てる
手紙のうんちく情報も提供されました。

第二講では、多くの人が「難しい」「ややこしい」と感じる
手紙の定型文、いわゆる「拝啓」にはじまり
「時候のあいさつ」「本文」そして「敬具」で終わる
定型の手紙の書き方を学び、実際に書いてみました。

第三講は、教材として配った筆ペンと一筆箋を使って
より気軽に書ける手紙の形式「一筆箋」を学びました。
加えて、姿勢などを踏まえた上手な字の書き方も伝えられました。
多くの生徒たちが、手紙をより身近に感じてくれたようです。

生徒たちがスクーリング中に書いた一筆箋

第四講は、便箋や封筒、筆記具の選び方、切手の楽しみなど
手紙をより表現として楽しむための情報が提供されました。

手紙とは、書く人そのものである。

待つことを知り、相手の気持ちを思いやり、感謝する。
手紙を書くことを通じて、
生徒たちはコミュニケーションに必要な大切なことを
たくさん身につけてくれたようでした。

「これからは、時々、手紙を書いてみます」
と感想を述べてくれた生徒が数多くいました。
きっと、彼らのSNSでの交流にも
よい影響がでてくるのではないか、と感じています。


Author: koyodai-tsushin

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